NKの映画日記~今日の映画はこれで決まり~

映画鑑賞がとにかく大好き!そんな私が、鑑賞した映画の感想を記録していきます!

映画「サバイバルファミリー」作品情報 あらすじ 感想 結末(ネタバレ注意)

 

 

今回は朝ドラにも出演していた、泉澤祐希葵わかなが出演している、

映画「サバイバルファミリー」を鑑賞した。

 

突如電気が使えなくなった東京。

ある家族が電気を使えなくなったことにより、

新たに大切な何かを得ることが出来た。

彼らが失いかけていたその何かとは?

 

今回は映画「サバイバルファミリー」を、

ロケ地は?主題歌は?

に触れつつご紹介していく。

 

 

作品情報

 

<タイトル>

サバイバルファミリー

<公開年>

2017年

<監督>

矢口史靖

<脚本>

矢口史靖

<キャスト>

小日向文世鈴木義之

深津絵里(鈴木光恵)

泉澤祐希鈴木賢司

葵わかな(鈴木結衣)

時政三郎(斎藤敏夫)

藤原紀香(斎藤静子)

大野拓郎(斎藤涼介)

志尊淳(斎藤翔平)

 

第1回マカオ国際映画祭 コンペティション部門出品作品

 

あらすじ

ある日突然、電気が使えなくなり、その後ガス水道も止まってしまう。

 

このままでは駄目だと思い、東京に住む鈴木一家は母の実家の鹿児島に行ってみることにする。

しかし飛行機も飛んでおらず、彼らは自電車で行くことに。

 

そうして彼らの東京から鹿児島への自電車の旅が始まる。

その旅で彼らは、様々な人と出会い、成長していくのであった。

 

感想

映画冒頭、日本人がどれだけ電気へ依存しているかが描かれていた。

だからこそ、電気が使えなくなった時の彼らの不自由さが強く感じられた。

更には、2年半後の彼らの成長もより実感することが出来た。

 

とにかく小日向文世の父親役はあっぱれだった。

ダメっぷりが、ムカつきっぷりが何とも言えない。

文句ばっかりで、声が無駄にでかくて、すぐ怒って、口だけで、

とにかく子供たちが反抗期になるのも納得してしまった。

 

あれほど生魚を食べないと言っていた娘がネコの缶詰を食べたり、

あれほど携帯を手放さず大切にしていた息子がその携帯を捨てたり、

環境が変われば、人間も変わるのだと改めて実感した。

 

こんな状況でも笑顔で楽しむ家族との出会い。

こんな状況だからこそ楽しむべきなのか、笑顔でいるべきなのか。

少し意味は違くなるが、どんな時でも笑っていれば自然と楽しくなってくるのかと感じた。

 

豚を捕まえ、久しぶりに美味しいご馳走を口にした家族。

食べることの幸せが強く感じられた。そして彼らが生きてるって思った。

食べるって、生きるってことなんだ。

 

東京から鹿児島の旅で彼らは確実に成長していた。

人間として、たくましく成長していた。

この旅を通し、彼らは家族としての存在意義を知らぬ間に見出し、

家族の存在の大きさ、重要性を強く感じていた。

 

豚を皆で協力して殺すシーンでは共に笑い喜びを共有し、

素敵なシーンで印象に残っている。

 

結末(ネタバレ注意)

東京から鹿児島へ向かう道中、彼らは一匹の豚を見つける。

お腹が空いている彼らは必死に捕まえようとする。

無事捕まえた豚を食べるため、ナイフで切ろうとする彼らにある1人の男性が声をかける。

 

その豚はその男性の家畜だったのだ。

ひとまずその男性の家に招待された彼らはご馳走をふるまわれる。

 

元々ほぼ自給自足の生活をしていた彼には、

生きるための知恵が沢山あったのだ。

 

そして彼らはその男性に、このままここにいていいからという条件で逃げてしまった家畜の豚を捕まえてほしいというお願いをされる。

 

そして彼らの停電の中の幸せな生活が始まった。

 

しかし、どうしても鹿児島の母の実家の安否が気になる彼らは、

今ある幸せを手放し、自ら再び鹿児島への自転車の旅を始めるのだった。

 

その道中、橋があるはずの川には橋が架かっておらず、

しかしその川を渡らなければ鹿児島へ行くことが出来ない彼ら。

今までだったら文句を言っていた父が、落ちている木でボートを作り出す。

 

その姿を見た母と子供たちも諦めず、父と一緒にボートを作り出すのだ。

無事完成したボートで彼らは川を渡る。

 

しかし運が悪いことに雨が降り出し、父が川に流されてしまい行方が分からなくなってしまったのだ。

 

精神的にも体力的にも底を尽きそうな彼らは、途方もなくレールの上を歩いていた。

そこに電車の音が聞こえてきたのだ。

 

彼らの前には、なんと機関車が現れたのだ。

その機関車に乗り、彼らは再び希望を取り戻し鹿児島へと向かうのだ。

それでもやはり、父を亡くしてしまった悲しみは消えることがなかった。

 

そう思っていた彼らの窓の外に、

発火装置の火を持つ男が機関車に向かっ助けを求めていた。

その男が彼らの父だったのだ。彼はまだ死んでいなかったのだ。

 

無事父と再会できた彼らは、鹿児島へ到着し、

海で釣りをする祖父を発見するのだ。

 

それから2年半後。

 

鹿児島で自給自足の生活を続けていた彼ら。

ある朝、アラームの音で目覚める父。

町にはサイレンの音が鳴り響いていた。

 

彼らに電気が戻ったのだ。

 

東京に戻り元の生活を取り戻していた彼らだが、

彼らは電気がなくなる前とは確実に変わっていた。

 

彼らは家族として、しっかりと生活をしていたのだ。

 

 

ロケ地は?

今作の東京のシーンの多くは、東北にある、仙台・宮城県だったそうだ。

卸町や仙台市営住宅、そして長男の賢司が通う大学は東北学院大学土樋キャンパスで撮影が行われた。

その他には山口県兵庫県大阪府などでも撮影されたそうだ。

 

主題歌は?

今作の主題歌は、SHANTIが担当した。

 

楽曲は、スティーブン・フォスターの名曲

「Hard Times Come Again No More」

をカバーしたものだ。

 

 

 

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 作品情報 あらすじ 感想 結末(ネタバレ注意)

シンプルで、きっと誰もが親しみを持つことが出来る映画「バック・トュ・ザ・ヒューチャー」。

 

まるでテーマパークのアトラクションに乗っているかのようなワクワク感。

 

今回はそんな映画「BTFF」を、

 

 シリーズ最新作バック・トュ・ザ・フューチャー4

名曲・音楽・挿入歌は?トランプ大統領との関係?ビフのモデル?

 

に触れつつご紹介していく。

 

 

 

作品情報

<タイトル>

バック・トュ・ザ・フューチャー

<原題>

BACK TO THE FUTURE

<公開年>

1985年

<監督>

ロバート・ゼメキス

<脚本>

ボブ・ゲイル、ロバート・ゼメキス

<キャスト>

マイケル・J、フォックス(マーティーマクフライ

クリストファー・ロイド(エメット・ブラウン博士)

リー・トンプソン(ロレイン・ベインズ・マクフライ

クリスピン・グローヴァー(ジョージ・マクフライ

トーマス・F・ウィルソン(ビフ・タネン)

<受賞歴>

第10回 日本アカデミー賞 最優秀外国作品賞

第58回 アカデミー賞 音響編集賞

 

あらすじ・結末(ネタバレ注意)

1985年、アメリカに住むマーティ・マクフライは親友で科学者のブラウン博士(通称ドク)に深夜のショッピングモールに呼ばれた。

 

そこにはドクと愛犬の犬、そして愛車のデロリアンを改造したタイムマシンが彼を待っていた。

 

すると突如、タイムマシンの燃料となるプルトニウムを騙し取られたテロリストが彼らを襲撃し始めた。

不幸なことに、そのテロリストに狙撃されてしまうドク。

その際マーティはタイムマシンに乗り込み逃走する。

しかしその時、タイムマシンの次元転移装置のスイッチを入れてしまい、

彼は30年前の1955年にタイムスリップしてしまう。

 

元の時代に戻ろうとするマーティーだが、燃料が切れてしまい戻ることが出来ない。

焦る彼だが、この時代のドクに会い、助けてもらうことにした。

なかなか未来から来たことを信じてくれないドクだが、

どうにかして信じてもらえることに成功。

 

しかし、タイムマシンにはプルトニウムが作り出す強い電力が必要だが、今の時代にはそんな強い電力を作り出すことは不可能だという。

 

すると、マーティが数日後に裁判所に落雷が起きることを思い出す。

彼らはその落雷の電力を使い未来に戻る計画を立てる。

 

これで未来に帰れると安心するマーティに、新たな問題が発生する。

もしこのままでは、マーティの両親が結婚しない未来が訪れるのだ。

そうなれば、マーティが生まれない未来になってしまい、彼の存在が消えてしまう。

 

なぜ両親が結婚しない未来が訪れてしまうのか。

それは全てマーティ本人のせいだった。

 

実は1955年はマーティの両親が出会う年だった。

その彼らの出会うきっかけを、マーティが邪魔してしまったのだ。

 

このままではまずいと思い、彼は父親に落雷当日に開催されるダンスパーティに母親を誘うよう仕向ける。

しかしこの父親がとてもよわよわしく、彼女を誘えないままダンスパーティ当日を迎える。

そんな時、彼女が不良のビフに襲われているところを発見する。

彼は勇気を振り絞り彼女を助けた。

 

その姿に彼女は無事惚れ、マーティの存在も消えることがなくなった。

 

急いで落雷が起こる場所に行きドクに、銃撃されてしまう未来について書かれた手紙を渡す。

しかし彼は未来を知ることは危険だと言いその手紙を破いてしまった。

結局何も言えず、彼はドクが銃撃される10分前の未来に戻ることに成功した。

 

それでもマーティは彼を助けることが出来ず、再びドクは銃撃されてしまった。彼のそばで泣き崩れるマーティ。

 

するとなんということだ。死んだはずのドクが目を覚ましたのだ。

なんと彼は、破いた手紙をつなぎ合わせ今回の出来事を知っていたのだ。

そのため彼は事前に防弾ジョッキを着用していた。

 

全てがうまくいったマーティ。

 

しかし次の日起きてみると、様々なことが変わっていたのだ。

よわよわしく臆病だった父親が、小説家として成功して、

母親も若さをとりもどしていたのだ。

 

過去にマーティが現れたことにより未来は良い方向に動いたのだ。

 

このまま物語は終わろうとした時、再びタイムマシンに乗ったドクが現れた。

そして彼は、未来でトラブルが起きたから来てほしいと頼み、

マーティと彼の彼女を乗せ、未来へ飛び立ったのだった。

 

感想

 

友情あり恋愛ありの、まさにエンターテイメントの王道作品だ。

さすが、色あせない名作と言われるだけはある。

 

話のテンポもすごく良く、「タイムマシン完成→過去にタイムスリップ→未来に戻るために奮闘」というシンプルな話の構造もとても良かった。

 

臨場感は古さを感じさせず、ハラハラドキドキしっぱなしだった。

ここまでに負の感情が全く生まれず、終始楽しい作品はあるのだろうか。

 

更にはラストの終わり方。まだまだ冒険は終わらない。

パート2も観なくてはと思わせるそんな終わり方が最高だった。

 

個人的には、昔ながらのファッションセットが可愛らしく視覚でも十分楽しむことが出来た。

 

シリーズ最新作バック・トュ・ザ・フューチャー4

ネットで噂になっているシリーズ最新作「バック・トュ・ザ・フューチャー4」。

しかしこれはただの噂で、真実か否か不明のままである。

 

ちなみになぜこのような噂が出たかと言うと、

以前今作の主人公マーティを演じ、現在パーキンソン病の闘っている彼が、

フェイスブックでドク、彼の母親役の3ショットが公開されたからだ。

 

ちなみに今作の監督は、続編はないと断言しているそう。

 

名曲・音楽・挿入歌は?

 

今作の「BTTF」、

1985年では、その時代の最新曲。

1955年では、当時ヒットした曲などを流すことで、

時代の切り変わりや、匂いを表現していた。

 

名曲のおかげで、盛り上がったり、感動できるシーンもいくつかある。

 

そう、音楽なしでは「BTTF」は語れないのだ。

 

 <冒頭のマーティが学校に行くシーン>

パワー・オブ・ラヴ/ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース

 

ちなみに、マーティがバンドのオーディションの審査員をしている男性、

あれはヒューイ・ルイスなのだ。

この時マーティたちが演奏していた曲もパワー・オブ・ラヴだ。

 

<マーティが1955年を訪れるシーン>

ミスター・サンドマン/フォー・エイセス

 

この曲、残念ながらサウンドトラックには未収録だそう。

 

<寝ているジョージに大音量で聞かせる音楽>

アウト・ザ・ウィンドウ/ヴァン・ヘイレン

 

こちらの曲は、ヴァン・ヘイレンのアルバムにも未収録の超レア音源だそう。

 

<ジョージがロレイ口説きに行くシーン>

ウォールフラワー/エタ・ジェイムス

 

<魅惑の深海パーティで演奏される、ジャズ・サウンド

ナイト・トレイン/マービン・ベリー・アンド・ザ・スターライターズ

 

<ジョージとロレイのファーストキスを盛り上げる曲>

アースエンジェル/マービン・ベリー・アンド・ザ・スターライターズ

 

<ギターを弾きながらマーティが歌う曲>

ジョニー・B・グッド/マーティ・マクフライ

 

劇中の歌声は本人ではなく、マーク・キャンベルというロックシンガーが歌っている。

 

BTTFのエンディングテーマ曲>

バック・イン・タイム/ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース

 

トランプ大統領との関係?ビフのモデル?

今作に出てくる、不良のビフ。

このキャラクターはトランプ大統領がモデルになっていると言われています。

 

実際に脚本家のボブ・ゲイルが、当時ジョークでトランプをモデルにしたと語っている。

 

映画「怒り」 作品情報 あらすじ 感想 結末(ネタバレ注意)

2016年公開の映画「怒り」。

李相日監督で、豪華な俳優陣。

 

愛した人は殺人犯なのか。あなたを信じたい。

 

今回はそんな作品をご紹介していく。

 

 

作品情報

<タイトル>

怒り

<公開年>

2016年

<監督>

李相日

<脚本>

李相日

<原作>

吉田修一

<キャスト>

渡辺謙(慎洋平)

森山未来(田中信吾)

松山ケンイチ田代哲也

綾野剛(大西真人)

広瀬すず(小宮山泉)

宮崎あおい(慎愛子)

妻夫木聡(藤田優馬

池脇千鶴(明日香)

高畑充希(薫)

佐久本宝(知念辰也)

 

あらすじ

ある夏の暑い日に八王子で夫婦殺人事件が起こった。

窓は閉め切られ、蒸し風呂状態の現場には、

『怒』の血文字が残されていた。

犯人は顔を整形し、全国に逃亡を続ける。

その行方は未だ知れず。

 

事件から一年後。

千葉と東京と沖縄に、素性の知れない3人の男が現れた。

 

殺人犯を追う警察は、新たな手配写真を公開した。

その顔は、出会った男に似ていた。

 

いつしか交際を始めた愛子と田代。

二人の幸せを願う洋平であったが、

前歴不詳の田代の過去を信用できず苦悩する。

 

同居を始め、互いの関係が深くなっていく優馬と直人。

しかし直人の日中の不審な行動に優馬は疑いを抱く。

 

ある事件をきっかけに心を閉ざした泉と、

彼女を救えなかったことに苦悩する同級生の辰也。

親身に支える田中であったが、無人島で暮らす彼の素性を誰も知らない。

 

愛した人は、殺人犯だったのか?

それでも、あなたを信じたい。

そう願う私に信じたくない結末が突きつけられる。

 

感想(ネタバレ注意)

愛する人を信じられなかった自分への怒り、

信じていたのに裏切られた相手への怒り、

世間境遇など、様々な怒りがこの作品にはあった。

 

そしてその先には、不安哀しみ安堵優しさが必ずあった。

 

宮崎あおいさんの、舌ったらずな喋り方や、どこか不安定で今にも壊れてしまいそうな様がなんとも言えなかった。

それでもラスト、最初は迎えに来てもらった側だったのに、今度は彼女が東京駅に田代君を迎えに行き、確実に愛子は成長していた。

 

影がない、無邪気な笑顔が印象的だった広瀬すずさん。

それでも米兵に襲われるシーンは、目を背けてしまいたくなる程辛く、その後の彼女に降り注がれた闇がしっかりと表現されていた。

その後の浜辺での辰也君への怒りが印象的だった。

 

千葉、東京、沖縄に現れた3人。

話が進むにつれ、少しずつ謎や疑いが生まれていく様がきちんと作られていて、本当の犯人は誰なのかという疑問がずっとあり、飽きずに鑑賞できた。

 

また、彼らと出会った人々との関係が深くなるシーンなどもきちんとあった。

きっとこの中の誰かが犯人なんだろうという思う。

それでもそんな思いと同時に、そうであって欲しくないという思いも生まれた。

 

警察が捜査を進めていくうちに、犯人の闇が明らかになっていく。

これ程までに闇を抱えた人間が近くにいると思うと、ぞっとした。

 

助けたい。助け方が分からない。

そんな辛い思いがあるだろうか。

しかし私は、そう思うだけで十分なのではないかと感じた。

忘れず、思い続ける。

そういった思いが、いつか泉ちゃんを救うと思う。

 

優しさが見下しに見える犯人。

そんなプライドが生まれてしまった彼は、どんな人生を送ってきたのか。

そんなところも気になった「怒り」だった。

 

結末(ネタバレ注意)

ー東京ーではある日、真人が女性といるところを見てしまった優馬

彼が同性愛ではないのか、いや、それ以上の疑いを抱いてしまう優馬

直接真人に問いただしてしまう彼。

それからすぐ真人は姿を消してしまう。

やはり真人は犯人だったのか。

その後優馬に警察から電話が。

内容は真人を知っているかということだった。

怖くなってしまった優馬は知らないと答えてしまう。

 

ー千葉ーでは、どうしても田代への疑いを消せない愛子の父、洋平。

信じられないあまり、彼が2年間働いていたというペンションへ行ってみることに。するとある事実が。

 

なんと田代は違う名前で働いていたのだ。しかも2年間も働いていなかった。

 

愛子に事情を説明すると、彼は謝金取りに追われていることを話される。

しかしその借金は、田代が作ったものではなく彼の親が作ったものだという。

それでも田代君と一緒にいたいと話す愛子。

 

ある日彼は、ニュースで山神の整形後の写真を目にする。

それが田代に似ていると感じてしまう洋平。

そのことが娘の愛子にも伝わってしまった。

 

ある雨に日、愛子がずぶ濡れになりながら洋平の住んでいる玄関の前に立っていた。

そうして彼女は泣きながら言った。

「警察に通報しちゃった」と。

 

詳しく話を聞くと、彼女が田代にもし人を殺してなかったら昼までに帰ってきてと電話したのだそうだ。

そして田代は帰ってこなかった。

 

ー沖縄ーでは田中が辰也の民家で働いていた。

そんなある日、田中が辰也にある告白をする。

実は、彼も泉が米兵に襲われている現場にいたのだった。

俺だって何もできなかった。ただ「ポリス、ポリス」と叫ぶことしか出来なかったと。

涙を流しながら田中は告白をした。

 

しかしその日の夜、ある物音に起きる辰也。

民家のほうへ行ってみると、田中が大暴れしていたのだ。

水槽やら何やら、いろいろな物をめちゃくちゃにしていたのだ。

そしてそのまま、田中は姿を消してしまったのだ。

 

ー東京ーでは、消えてしまった真人を探す優馬

ある日真人が一緒にいた女性を優馬は発見する。

もしかしたら真人が今どこにいるのか彼女なら知っているのではないかと思い、優馬は話しかけてみた。

すると彼女から思いがけないことを聞かされる。

 

「私たちは施設で出会った。血は繋がっていないけど、本当の兄弟のような存在です。昔から真人は心臓が弱くて、ずっと薬でだましだましやってたんですけど、それも駄目で、この間茂みで見つかったそうです。」

 

彼女が血の繋がっていない兄弟だったこと、

そして真人が亡くなってしまったこと聞かされる。

 

あの時の警察からの電話は、そのことだったのだ。

真人を信じてあげられなかった。

優馬は彼女と別れ、街の中を自分に対する怒り、そして悲しみのあまり泣きなが歩いていく。

 

ー千葉ーでは、愛子が洋平と一緒に、警察の捜査が終わるのを待っていた。

指紋結果、田代の指紋と山神の指紋は一致しなかった。

その結果に泣き崩れる愛子。

愛する人を信じられなかった怒りが、彼女を哀しみへと突き落したのだ。

その後、愛子の元へ田代から電話が。

今まで田代がいなくなり、死んだように毎日を過ごしていた彼女だが、その電話には一生懸命に話しかける。

彼が東京駅にいることを知り、愛子はすぐに東京駅へと向かう。

無事再会できた彼らは、新しい人生を歩もうとしていた。

 

ー沖縄ーでは、田中が辰也の民家で大暴れし、姿を消した田中。

その彼を探すべく辰也は一人、彼らが出会った無人島の廃墟へと向かっていた。

廃墟へ入ると、そこには山神の事件現場に残されていた「怒り」の文字が。

また、田中が自分の顔をはさみで切りつけている姿を目にしたのだ。

辰也の物音に、田中は彼の存在に気が付く。

いつもの調子で辰也に話しかける田中だが、いきなり田中が彼に掴みより、ある話をする。

 

それは泉が米兵に襲われた夜。

影に隠れて笑いながらその姿を見ていたということだった。

 

信じていた相手に裏切られた怒りのあまり、

辰也は落ちていたハサミで田中を刺した。

 

その後警察に捕まった辰也は、

殺した理由を言うことなく、ただ「信じていたから許せなかった。」と言うだけだった。

 

それから数日後、泉は再び田中と出会った廃墟へと向かう。

泉が廃墟で目にしたもの、それは壁に書かれた「怒り」の文字。

そして泉が米兵に襲われたことを笑う田中の文章だった。

 

やりようのない感情を彼女は沖縄の海へ叫び、ぶつけるのだった。

 

ー警察署ーでは山神の事件の真相を知っているという男が連行されていた。

 

八王子夫婦殺害事件の当日は猛暑日だった。

その中を、山神は日雇いの仕事で指定された場所へ向かっていた。

少し歩いただけで汗で服はびっしょり。

その中を歩いても指定された場所が見つからない山神は会社へ電話をした。

すると相手からは、それは先週の仕事だとつたえられた。

ごめんなさいの一言もなく、電話の向こうで絶対に笑っていたと言う山神。

今自分がいる場所もわからず、近くにバス停もない。

途方に暮れた山神は、ある家に前で休憩をしていた。

運悪く、その家の住居人が帰ってきてしまったのだ。

奥さんが山神に優しくしたのが運の尽き。

彼はその優しさが見下しに思え、その奥さんを殺したのだ。

それから帰ってきた夫も殺し、山神はその家を後にしたのだ。

 

映画「ROMA/ローマ」 作品情報 あらすじ 感想 結末(ネタバレ注意) 言葉ではなく映像で語る。

様々な賞を受賞した映画「Roma/ローマ」

モノクロの映像がとても綺麗だとたくさんの人がコメントしていた。

 

正直モノクロが苦手な私が今回鑑賞してみた。

 

鑑賞後、モノクロのイメージが一気に覆った。

 

今回はそんな作品を、

日本公開はいつ?劇場館は?

町山智浩とは?

について触れつつご紹介していく。

 

 

作品情報

<タイトル>

ROMA/ローマ

<原題>

Roma

<公開年>

2018年

<監督>

アルフォンソ・キュアロン

<脚本>

アルフォンソ・キュアロン

<キャスト>

ヤリャッツァ・アパリシオクレオ

マリーナ・デ・タビラ(ソフィア)

<受賞歴>

第91回 アカデミー賞 撮影賞(2019年)

第91回 アカデミー賞 外国語映画賞(2019年)

第91回 アカデミー賞 監督賞 (2019年)

第76回 ゴールデングローブ賞 外国語映画賞(2018年)

第76回 ゴールデングローブ賞 監督賞(2018年)

第75回 ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞(2018年)

第44回 ロサンゼルス映画批評家協会賞 作品賞(2018年)

第44回 ロサンゼルス映画批評家協会賞 撮影賞(2018年)

第72回 英国アカデミー賞 作品賞(2018年)

第72回 英国アカデミー賞 外国語映画賞(2018年)

第84回 ニューヨーク映画批評家協会賞 作品賞(2018年)

第24回 放送映画批評家協会賞 作品賞(2018年)

 

あらすじ

政治的混乱に揺れる1970年代のメキシコ。

ひとりの家政婦と雇い主一家の関係を、

鮮やかに、そして感情豊かに描く。

 

感想

床掃除から始まるクレオの登場。

そこに水たまりに写る飛行機。

 

ラストは洗濯物を持ち階段を上るクレオ

そこには実際の空に飛行機が。

 

まるでこれからのクレオの人生が明るい方向へ進むかのようだった。

 

映画館でクレオが彼氏に妊娠したことを告白するシーン。

彼氏が席を外しそのまま帰ってこず、

クレオの哀しみが強く伝わるとともに、

彼氏のくずっぷりから、怒りが心の底でぐつぐつと煮えたぎっていた。

 

なぜ白黒なのか。

私の考えでは、人種差別に対するメッセージだと感じた。

黒人だからとか、白人だからとか、

そういった固定概念をなくして鑑賞することが出来た。

 

更には白黒だからこそ、この映画の美しさが最大限に出ていた。

 

クレオの出産シーンは長回しで切迫で、とてもリアルだった。

死産してしまった時の哀しみが、なんとも言えなかった。

 

とにかく映像は涙が出るほど美しく、

写真みたいに綺麗なシーンが多く魅力的だ。

 

カットが素晴らしく、美しい絵作りだ。

まるで絵葉書のようだった。

 

クレオの心情が言葉ではなく映像で表現されていて、

この映画は芸術作品だった。

 

結末(ネタバレ注意)

死産してしまったクレオ

 

そんなクレオを励ますべく、更には新車購入のため今まで乗っていたギャラクシーを捨てるから、最後にその車で旅行に出かけようと雇用主のソフィが計画した。

 

旅先での夕食中、ソフィはずっと帰ってきていない夫のアントニオが他の女のもとへ行ってしまい、別居することになったと子供たちに伝えた。

今回の旅行は家を空け、アントニオが荷物を取りに来れるために計画されたものだった。

 

旅行最終日、彼らは浜辺にいた。

しかし波が荒く、ソフィは子供たちに波打ち際で遊ぶよう注意する。

 

用事があると少し車に戻るソフィ。

一番下の子供の体をふくため浜辺から遠ざかるクレオ

 

その際、残りの2人の子供たちはどんどん沖へ流されてしまう。

それを見ていたクレオは泳げないのも関わらず、

彼らを助けるため深い海へと入っていく。

 

彼女の行動で無事救出された子供たち。

浜辺で子供たちとクレオ、車から戻ってきたソフィが抱きしめ合う。

 

そこでクレオは今まで隠していた本当の気持ちを打ち明ける。

欲しくなかった。生まれてほしくなかった。

 

ソフィはそんなクレオにささやく。

それでもあなたが好き、家族だもの。

 

旅行から帰ってきたクレオたち。

自宅はアントニオが本棚を持って行ってしまったことで部屋の内装が少し変わっていた。

 

これまでは雇う側と雇われる側だったクレオとソフィ。

しかし彼らの関係はそれ以上、家族のような存在になる。

そんな彼らは、これは新たな冒険だと言う。

 

これから彼らは家族として過ごしていく。

そんな生活が始まろうとしていた。

 

日本公開はいつ?劇場館は?

今作は、Net flix限定作品ということで、

映画館での上映はない。

 

と言われていたがなんと、

日本初。全国の映画館で公開が決定した。

 

町山智浩さんって誰?

ネットで今作について調べてみると、

町山智浩という名前があがっていた。

果たして彼は誰なのか?

 

彼は日本の映画評論家で、以前TBSラジオ「たまむすび」で今作について紹介したそうだ。

そちらのトーク内容は、調べると出てくるので是非検索してみて下さい。

 

 

 

第42回 日本アカデミー賞 最優秀者受賞決定! 樹木希林の役者人生を語る娘の也哉子。

こんにちは。

昨日とうとう、第42回日本アカデミー賞 最優秀賞受賞者が発表された。

 

今回は受賞者含め、ご紹介していく。

 

 

最優秀作品賞

まずは今回、優秀作品賞を獲得した作品を紹介していく。

 

カメラを止めるな!

公開年:2017年

監督:上田慎一郎

脚本:上田慎一郎

キャスト:濱津隆之(日暮隆之)

     真魚(日暮真央)

     しゅはまはるみ(日暮晴美)

     長屋和彰(神谷和明)

     細井学(細田学)

     市原洋(山ノ内洋)

     山崎俊太郎(山俊助)

     大沢慎一郎(吉沢慎一郎)

     竹原芳子(笹原芳子)

     秋山ゆずき(松山逢花)

北の桜守

公開年:2018年

監督:滝田洋二郎

脚本:那須真知子

キャスト:吉永小百合(江蓮てつ)

     堺雅人(江蓮修二郎)

     篠原涼子(江蓮真理)

     阿部寛(江蓮徳次郎)

     佐藤浩市(菅原信治)

     岸部一徳(山岡和夫)

孤狼の血

公開年:2018年

監督:白石和彌

脚本:池上純哉

原作:柚月裕子

キャスト:役所広司(大上章吾)

     松坂桃李日岡秀一)

     真木よう子(高木里佳子)

空飛ぶタイヤ

公開年:2018年

監督:本木克英

脚本:林民夫

原作:池井戸潤

キャスト:長瀬智也(赤松徳郎)

     ディーン・フジオカ(沢田悠太)

     高橋一生(井崎一亮)

     深田恭子(赤松史絵)

万引き家族

公開年:2018年

監督:是枝裕和

脚本:是枝裕和

キャスト:リリー・フランキー(治)

     安藤サクラ(信代)

     松岡茉優(亜紀)

     樹木希林(初枝)

     城桧吏(祥太)

     佐々木みゆ(ゆり)

 

そして今回最優秀作品賞に選ばれたのが、

万引き家族だった。

<あらすじ>高層マンションの谷間にポツンと取り残された今にも壊れそうな平野に、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んで暮らしている。

彼らの目当ては、この家の持ち主である初枝の年金だ。

足りない生活費は、万引きで稼いでいた。

社会という海の底を這うような家族だが、

なぜかいつも笑いが絶えず、互いに口は悪いが仲良く暮らしていた。

冬のある日、近隣の団地の廊下で震えていた幼い女の子を、見かねた治が家に連れ帰る。

体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり,信代は娘として育てることにする。

だが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく。

 

最優秀主演男優賞

まずは今回、優秀主演男優賞を獲得した方々を紹介する。

 

岡田准一 「散り椿

舘ひろし 「終わった人

濱津隆之 「カメラを止めるな!

役所広司 「孤狼の血

リリー・フランキー 「万引き家族

 

そして今回、最優秀男優賞を獲得したのは

役所広司さんだった。

日本アカデミー賞の受賞歴>

最優秀主演男優賞 「Shall we ダンス?」(1996年)

         「うなぎ」(1997年)

最優秀助演男優賞 「三度目の殺人」(2017年)

 

最優秀主演女優賞

まずは今回、優秀主演女優賞わ獲得した方々を紹介する。

 

安堂サクラ 「万引き家族

黒木華 日日是好日

篠原涼子 「人魚の眠る家

松岡茉優 「勝手にふるえてろ

吉永小百合 「北の桜守

 

そして今回、最優秀主演女優賞を獲得したのは

安堂サクラさんだった。

日本アカデミー賞の受賞歴>

最優秀主演女優賞 「万引き家族」(2015年)

 

最優秀助演男優賞

まずは今回、助演男優賞を獲得した方々を紹介する。

 

岸部一徳 北の桜守

ディーン・フジオカ 「空飛ぶタイヤ

西島秀俊 「散り椿

二宮和也 「検察側の罪人

松坂桃李 「孤狼の血

 

そして今回、最優秀助演男優賞を獲得したには

松坂桃李さんだった。

日本アカデミー賞の受賞歴>

新人俳優賞 「ツナグ」「今日、恋をはじめました」(2012年)

 

最優秀助演女優賞

まずは今回、優秀助演女優賞を獲得した方々を紹介する。

 

樹木希林 「日日是好日」「万引き家族

篠原涼子 「北の桜守

深田恭子 「空飛ぶタイヤ

真木よう子 「孤狼の血

松岡茉優 「万引き家族

 

そして今回、最優秀助演女優賞を獲得したのは、

樹木希林さんでした。

日本アカデミー賞の受賞歴>

最優秀主演女優賞 「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(2007年)

         「わが母の記」(2012年)

最優秀助演女優賞 「悪人」(2010年)

優秀主演女優賞 「あん」(2015年)

優秀助演女優賞 「夢千代日記」(1985年)

        「郷愁」「つる-鶴-」(1988年)

        「戦争と青春」「大誘拐」(1991年)

        「夢の女」(1993年)

        「Returner」(2002年)

        「半落ち」(2004年)

        「歩いても歩いても」(2008年)

 

娘の内田也哉子さんが語った母樹木希林の役者人生

 

私が今回一番印象残っている場面は、

樹木希林さんが最優秀助演女優賞を獲得し、

娘の内田也哉子樹木希林さんの役者人生を代弁したシーンだ。

 

そちらのスピーチがこれだ。

「生前母がよく『時が来たら、誇りを持って脇にどけ』と口にしていました。今日をもって、それができたと思います。6年前に最優秀主演女優賞を受賞したとき、母はまさにこの舞台で全身ガンであると口を滑らせました。私はお祝いの席でなぜそんなことを言ったのかとクレームを付けたんですが、来年プレゼンターを務められないかもしれない母は、『いつ死ぬかわからないから断っとかないと迷惑でしょ』と。まっとうな心を持ったアナーキストだと思いました。」

乳がん再発後に、彼女は樹木希林が夫の内田裕也さんにいままでの全てを謝罪するために会いに行ったと明かした。

「今までのすべてのことを謝っていました。自分と関わった人に謝ってから逝きたいと。実に自分勝手な謝罪ですが、母らしいです。58年の役者人生の中で、映画作りという真剣勝負の場で、彼女は人を傷つけたこともあったと思います。母に代わってお詫び申し上げます。そして、それらひとつひとつの稀なる出会いに感謝申し上げます。」

映画「九月の恋と出会うまで」 作品情報 あらすじ 感想 結末(ネタバレ注意)

 

高橋一生さんと川口春奈さん出演の映画「九月の恋と出会うまで」

公開初日に鑑賞させていただいた。

 

未来の声から始まる恋愛物語。

未来の声とは一体?彼らの恋の行方は?

 

今回はそんな映画「九月の恋と出会うまで」を

未来の声の声優は?主題歌は?

原作は?パラドックスとは?

について触れつつご紹介していく。

 

 

作品情報

<タイトル>

九月の恋と出会うまで

<公開年>

2019年

<監督>

山本透

<原作>

松尾由美

<キャスト>

高橋一生(平野進)

川口春奈(北村志織)

浜野謙太(倉)

中村優子(祖父江)

川栄李奈(香穂)

古舘佑太朗(森秋真一)

ミッキー・カーチス(権藤)

 

あらすじ

女優や漫画家などがいるちょっと変わったマンションに引っ越してきた志織。

そこで彼女は、小説家希望の少し謎な男、平野に出会う。

 

そしてある日、新しい部屋で志織は不思議な経験をするのだ。

それはエアコンの通気口からの、未来の声だった。

 

その未来の声は自分が1年後の平野だと言い、過去の自分の尾行をお願いしてきたのだ。

明日に起こることを予言する未来の声を、志織は疑い半分で信じ平野の尾行を引き受けるのだった。

 

いつも通り平野を尾行する志織は、ある日彼が人気のない夜道で石を持ち、まるで誰かを殺す練習でもしているかのような光景を目にするのだ。

更には同じマンションの人が、平野が部屋で包丁を振り回すところを見たという噂を聞いた。

 

本当に未来の声は平野なのか、彼はどうして志織に過去の自分を尾行させるのか。

 

志織は直接未来の声に尋ねることにした。

しかし真実を教えてくれない未来の声。

このままではもう尾行は出来ないと伝える志織に、

明日必ず本当のことを話すから、明日は1日中平野のことを尾行をしてくれと頼む。

 

翌朝起きると熱が出ていた志織。

それでも約束したからと、彼女は平野の尾行に出る。

 

その夜帰宅した志織は驚くべき光景を目にする。

それは強盗に入られ、荒らされた自分の部屋だった。

しかもその強盗犯は、ニュースで取り上げられていた連続殺人犯だったのだ。

 

平野に全てを話した志織。

すると彼がこんなことを言い出す。

未来の声は志織を今回の事件から守るために、僕を尾行させたのではないかと。

 

更に平野はもしそれが本当なら、このままではタイムパラドクスが生じてしまうと気付く。

それはつまり、1年後志織の存在が消えてしまうことを意味していた。

 

志織を助けるには、1年後未来の声にもう一度同じことを再現してもらわなければならなかった。

そうして彼らの、未来の声が誰なのかを突き止める生活が始まった。

 

一緒に同じ時間を過ごす中、志織と平野は次第に惹かれあっていく。

 

しかし、平野は未来の声が自分ではない、

彼女にとって自分は運命の相手ではないと考え出す。

なかなか自分にも、志織にも素直になれない平野だが、

刻々と志織が消えてしまう1年後は迫ってきている。

 

未来の声は誰なのか?志織は1年後も生きているのか?

彼らの恋の行方はどうなるのか?

 

感想(ネタバレ注意)

このままでは死ぬって分かってても、それでも一緒にいたい存在。

そんな素敵な存在が、誰しにもいるわけではない。

それでも確かに、志織にとっての平野、平野にとっての志織はそうだったのだ。

 

それでも志織を死なせたくないから、平野は切ないウソを口にする。

お互いを一途に思いやる気持ちが切なくて、鳥肌が立ち、涙が溢れた。

 

どこか影があって、ミステリアスな役が似合う高橋一生さん。

志織と平野の間に流れる、可愛らしい空気感がたまらなく、自然と笑みがこぼれた。

 

そしてストーリーももちろん良かったが、

志織や平野が暮らすマンションや、川口春奈さんの衣装がとても可愛いく素敵だった。

 

結末(ネタバレ注意)

未来の声の正体を探す志織と平野。

 

そんな中、志織が大学生のころに未来の声と同じことを、元彼に言われたことを思いだす。彼の居場所を突き止めるべく、彼らは志織の大学へと足を運ぶ。

しかし手掛かりは何も見つからず、遅い足取りで2人はマンションへ向かう。

 

マンションに着いた志織たちは、引っ越し最中の新居者に出会う。

その新居者はなんと偶然にも、彼らが捜していた志織の元彼真一だったのだ。

 

詳しいことを聞くと、そこのマンジョンの大家さんのお孫さんだったのだ。

 

これで志織は助かると安心する平野だが、心のどこかでは真一に嫉妬する自分がいたのだ。やはり運命の相手は自分ではなかったのだ。

そんな中志織も平野に思いを寄せるが、このままでは真一と付き合い1年後に助けてもらうことが不可能になる。

 

彼らは互いを思う気持ちに嘘を付き、距離を置く。

 

その後志織と真一がどうなったのか平野は分からないまま、

志織は仕事の都合でマンションを引っ越してしまった。

 

その後平野は真一に未来の声について話すが、それは不可能だと真一は答える。

なぜなら彼は仕事の都合上海外に行ってしまうからだ。

志織が殺されてしまう日に、彼は日本にいないのだ。

 

それから1年後、志織の存在が消えてしまう当日。

 

真一は未来の声ではなく、結局未来の声が誰なのか分からないまま志織は浜辺で自分が消えてしまう瞬間を1人で待っていた。

 

あと一分。その時志織の電話に着信が。

その電話に出ると、すぐ後ろで声が聞こえた。

振り返るとそこには、なんと平野がいたのだ。

 

真一が未来の声ではないと分かった日から、

平野は自分が未来の声になり、志織を救おうと決意したのだ。

 

やはり未来の声は平野で、志織の運命の相手は平野だったのだ。

 

さざ波の音の中、彼らは抱き合いキスをした。

彼らの恋人としての人生がそこからスタートしたのだった。

 

未来の声の声優は?

ネットで噂されているのが、未来の声の声優は誰なのか。

公式では発表されていないが、様々な声が上がっている。

 

そこで圧倒的に多く名前が挙がっているのが島崎信長さんだ。

 

普段から声優さんの声に聞きなれているファンの方たちが言うので、

島崎信長さんである可能性は高そうだ。

 

主題歌は?

今作品の主題歌を担当したのは、4人組ロックバンドandropだ。

そんな彼らの書き下ろしの新曲「Koiが主題歌となっている。

 

原作は?

原作は、

「書店店員が選ぶ、もう一度読みたい恋愛小説第一位」

に選ばれたロングセラー小説で、原作者は松尾由美さんだ。

 

タイムパラドックスとは?

今回の物語で重要になるのが、タイムパラドックスだ。

タイムパラドックスとは、タイムトラベルをすることにより生まれてしまう時間軸上の矛盾のことだ。

例えば、ある子供が過去にタイムトラベルをし両親を殺してしまう。そうなると自分を生んでくれた両親がいなくなり、そもそも自分という存在がいなくなる。そうなれば両親が殺されることもなくなる。

そういった矛盾がタイムパラドックスなのだ。

 

今作では、現在の志織は助かったがそうなれば未来の声が1年後、志織を助ける必要がなくなってしまう。そういったタイムパラドックスが生じてしまったのだ。

タイムパラドックスが生じると、現代にどんな影響与えるのかにはいくつかの諸説がある。

今回平野があげた諸説が、歴史上存在していなかったことになる「矛盾点の消失」だった。

 

 

 

 

 

 

 

映画「ショーシャンクの空に」 作品情報 あらすじ 感想 結末(ネタバレ注意) 

 

 

不朽の名作、映画「ショーシャンクの空に」。

 

20年も前に作られた映画。

今もなお、こうして沢山の人に愛され、

高い評価を得ているのはすごいことだ。

 

今回はそんな「ショーシャンクの空に」を、

 

この物語の矛盾?自殺したブルックスの真相

実話なのか?物語を大きく変えるキーパーソントミーとは

ラストのアレングリーンとは?

 

など、様々な観点にふれながらご紹介していく。

 

 

作品情報

<タイトル>

ショーシャンクの空に

<原題>

THE SHAWSHANK REDEMPTION

<公開年>

1994年

<監督>

フランク・ダラボン

<脚本>

フランク・ダラボン

<原作>

スティーヴン・キング

<キャスト>

ティム・ロビンス(アンディ・デュフレーン)

モーガン・フリーマン(レッド)

ボブ・ガントン(サミュエル・ノートン

クランシー・ブラウンバイロン・ハドリー)

ギル・ベローズ(トミー・ウィリアムズ)

<受賞歴>

第19回 日本アカデミー賞 最優秀外国作品賞

 

あらすじ

有能な銀行員のアンディは、無実の罪でショーシャンク刑務所に投獄されてしまった。

様々な人間がいる中で、

彼は仲間を作り、共に語り成長し、30年にも及ぶ刑務所生活にもめげず、

決して人生を諦めず強い意志で奇跡を起こすヒューマンドラマだ。

 

感想

仲間の存在。

どれほど大きい存在なのだろう。

どんな状況でも仲間がいるから諦めない希望だって捨てられない

アンディも仲間がいたから、30年間もあんなひどい仕打ちに耐え、あんな奇跡を起こすことが出来たのだろう。

 

アンディのどんなひどい環境でも勇気を持って立ち向かい

希望を忘れず自らの手で人生を切り開く姿に、人生として大切なものを学んだ。

 

人生捨てたもんじゃないんだ。

いつだって希望はどこかにあるんだ。

鑑賞後、私はそんなメッセージをこの映画から感じられた。

 

結末(ネタバレ注意)

アンディの事件の真犯人に心当たりがあると言うコソ泥のトミー。

しかしそのトミーは、ノートン所長とハドリー主任刑務官に殺害されてしまう。

 

その事実にショックを受けるアンディだが、以前と同様所長に為に不正経理を行っていた。

それでもやはり元気がないアンディを、仲間の皆は心配する。

 

ある日レッドにロープの調達をお願いするアンディ。

それを聞いたレッドは彼が自殺するのではないかと皆に相談する。

 

皆が心配する嵐の夜が明け、翌朝の点呼。

 

なんとアンディが房から消えていたのだ。

中を調べてみると、ポスターの裏に大きな穴が掘られていたのだ。

そう、アンディは30年間も毎日小さいロックハンマーで穴を掘り続け脱獄に成功したのだ。彼の諦めない気持ちが、30年間も続いたのだ。

 

脱獄してまず彼は銀行へ足を運んだ。

多額の所長の不正蓄財を引出し、新聞社にショーシャンク刑務所の今までの不正の告発状を送った。

そのおかげでハドリーは逮捕され、所長は自ら命を絶ってしまった。

その後アンディはメキシコに逃亡した。

 

間もなくレッドも仮釈放が認められたのだ。

しかし長年刑務所にいたため、彼は社会に居場所を見つけることが出来ず、ブルックスの様に自殺を選ぼうとした。

だがその時、彼はアンディとの約束を思い出し、彼の伝言を信じ、メキシコへ向かうのだ。

そして海の海岸線、そこには長年の投獄生活から自力で抜け出し、

自由に今を生きているアンディの姿があった。

彼らは笑顔で抱き合い、再会を喜び合ったのだ。

 

ショーシャンクの空に」の矛盾?

アンディの脱獄が発覚したシーン。

そこにこの映画の矛盾があるのだ。

 

一体ポスターは誰が貼り直してくれたのか?

 

アンディが穴に入ってから、あんなに綺麗に貼り直すことは不可能だろう。

実はこの矛盾、あっさりと答えが出ているのだ。

その真相は、監督のミス。監督自身もそのミスを認めているのだ。

 

自殺したブルックスの真相?

刑務所を仮釈放された老人のブルックス

彼は社会復帰のため、慣れないスーパーでの仕事で社会のために働いた。

しかし彼の半世紀の刑務所生活は想像する以上に重く、彼は社会に居場所を見つけることが出来なかった。

そうして彼は、自殺を選択してしまった。

 

しかし私は、彼は本当は生きたかったのだと感じた。

だからこそ彼は部屋の一部に「BOOKS WAS HERE(私はここにいた)」と書いたのではないだろうか。

確かに私はここにいた、ここに生きてたんだと。

 

実話なのか?

単刀直入に言うと、この物語は実話ではない。

ではなぜ実話だと思う人がいるのか。

それはやはり、映画の最後に「アレングリーンを偲んで」と出るからでしょう。

 

アレングリーンとは?

 

映画の最後に出てくる「アレングリーン偲んで」の文字。

一体アレングリーンとは誰なのか。物語にも出てきていないのも確かだ。

 

アレングリーンとは、今作の監督フランク・ダラボンの古くからの友人で、エージェントだった。

しかしこの映画の完成直前に亡くなられ、この映画は彼に捧げられている。

 

キーパーソンのトミー?

物語を大きく変える新入り受刑者。

そんな彼が、キーパーソンのトミーだ。

 

妻子持ちの彼は何度も窃盗を繰り返すが、高卒の資格を取るべくアンディに勉強を教えてもらう。ABCの読み書きもまともに出来なかった彼だが、無事高卒の資格を取ることに成功。

 

そんな矢先、彼に悲劇が襲いかかるのだ。

彼がアンディの事件の真犯人を知っていたのだ。

 

もちろんアンディは所長に無実の主張をするがまともに対応してくれなかった。

更には、アンディの無実の鍵を持っていることでトミーは殺されてしまうのだ。

 

トミーの死にショックを受けるアンディだが、それと同時に脱獄への決心を固めたのだ。

最後にアンディの脱獄実行の背中を押したのはトミーなのではないか。

もしトミーがいなかったら。。。