NKの映画日記~今日の映画はこれで決まり~

映画鑑賞がとにかく大好き!そんな私が、鑑賞した映画の感想を記録していきます!

温かい戦争映画がここにあった。映画「この世界の片隅に」作品情報 あらすじ 感想 ネタバレ注意

世界で社会現象となった映画「君の名は」を抑え、

日本アカデミー賞で最優秀アニメーション作品賞を獲得した映画「この世界の片隅に

 

どんなところにも、幸せってあるんです。

何気ない幸せって、どこかにあるんです。

 

今回はそんな映画「この世界の片隅に」を

声優は?傘の意味は?リンは?

などに触れつつご紹介していく。

 

 

作品情報

タイトル

この世界の片隅に

公開年

2016

監督

片渕須直

原作

こうの史代

キャスト(役名)

のん(北條すず):本作の主人公

細谷佳正(北條周作):すずの夫。

小野大輔(水原哲):小学校時代のすずの幼馴染。

稲葉晴美(黒村径子):周作の姉。

稲葉菜月(黒村晴美):径子の娘。

潘めぐみ(浦野すみ):すずの年子の妹。

牛山茂(北條円太郎):周作の父。

新谷真弓(北條サン):周作の母。

岩井七世(白木リン):呉の朝日遊廓「二葉館」の遊女。

小山剛史(浦野十郎):すずの父。

津田真澄(浦野キセノ):すずの母。

大森夏向(浦野要一):すずの兄。

受賞歴

第90回 キネマ旬報ベスト・テン 日本映画第1位

第40回 日本アカデミー賞 最優秀アニメーション作品賞

第41回 アヌシー国際アニメーション映画祭 長編部門審査員賞

第21回 文化庁メディア芸術祭アニメーション部門 大賞

 

監督(片渕須直)プロフィール

名前

片渕須直(かたぶちすなお)

生年月日

1960年8月10日

出身地

大阪府枚方市(おおさかふひらかたし)

職業

映画監督、アニメーション演出家、脚本家

作品

アリーテ姫」(2000)

マイマイ新子と千年の魔法」(2009)

受賞歴

日本アカデミー賞 最優秀アニメーション作品賞「この世界の片隅に」(2016)

ブルーリボン賞 監督賞「この世界の片隅に」(2016)

 

原作(こうの史代)プロフィール

名前

 

こうの史代(こうのふみよ)

生年月日

1968年9月28日

出身地

広島県広島市

主な作品

「夕凪の街 桜の国」(2003)

受賞歴

第8回 文化庁メディア芸術祭 マンガ部門大賞

第9回 手塚治虫文化賞 新生賞

 

キャストプロフィール

のん

生年月日

1993年7月13日

出身地

兵庫県神埼郡神河町(ひょうごけんかんざきぐんかみかわちょう)

職業

女優、ファッションモデル、芸術家

主な作品

「告白」(2010)

ホットロード」(2014)

海月姫」(2014)

受賞歴

第38回 日本アカデミー賞 新人俳優賞「ホットロード

第38回 エランドール賞 新人賞

第27回 日刊スポーツ映画大賞 新人賞

第6回 TAMA映画祭 最優秀新進女優賞

 

細谷佳正 

生年月日

1982年2月10日

出身地

広島県尾道市ひろしまけんおのみちし)

職業

声優、ナレーター

主な作品

「ももへの手紙」(2012)

「ハル」(2013)

心が叫びたがってるんだ。」(2015)

亜人」シリーズ(2015)

 

あらすじ

どこにでもある毎日のくらし。

昭和20年、広島・呉。わたしはここで生きていく。

 

すずは、広島市江波で生まれた絵が得意な少女。

昭和19年、20キロ離れた町・呉に嫁ぎ18歳で一家の主婦となったすずは、あらゆるものが欠乏している中で、それでもすずは持ち前の性格で明るく日常を乗り切っていた。

 

だが、戦争は進み、日本海軍の根拠地だった呉は、何度もの空襲に襲われる。

庭先から毎日眺めていた軍艦たちが炎を上げ、市街が灰まみれになっていく。

 

すずが大事に思っていた身近なものが奪われていく。

広島への原子爆弾投下。終戦

それでもすずは自分の居場所を見つけ、生きていく。

 

結末

空爆から逃れる日々を過ごしていたすずたち。

ある日すずは晴美との出かけ先で空爆から逃れるため防空壕にいた。

 

空爆から無事逃れられ、外に出る2人。

しかし彼女らの近くには運悪く時限爆弾があり、晴美は亡くなり、

すずは右手を失ってしまった。

 

径子から人殺しなどと責められ、精神的に不安定な日々を過ごすすず。

右手を失い、呉ではもう出来る事がないと考え、すずは田舎の広島へ帰ることにした。

帰る当日、径子から人殺しについて謝罪された。

 

思いがけな径子の優しさに、すずはやはり呉にいたいと本音を漏らす。

しかしそんな時間も束の間、外ではものすごい地響きと広島の方に上がるキノコ雲。

広島に原爆が落とされたのだ。不安が募るすず。

 

戦争が終わり、日本は負けた。

何のために今まで空爆から逃れてきていたのか分からなくなり、

どうして晴美は死ななければならなかったのかと怒り、

すずは家の裏にある畑で泣き崩れた。

 

それから一時広島へ帰宅したすず。

母は原爆で即死。父は病死し、妹は放射能の後遺症で寝込んでいた。

 

ある日すずと周作はベンチに座り、おにぎりを食べていた。

するとそこに、母を亡くし1人になった少女に出会った。

彼らはその少女を、そのまま自分たちの家族に迎えたのだった。

 

終戦後、決して裕福な生活を許されない彼ら。

しかし彼らの家には、今日も笑いが起こっていた。

 

感想

戦争映画か。

悲しい気持ちになるんだろうな。辛い気持ちになるんだろうな。

そう思いながら今回鑑賞させていただきました。

 

うん、確かに戦争に対するやるせなさはありました。

でもね、この映画はそれ以上に温かさがあるんです。

 

それはやっぱり、主人公すずの存在が大きいんだろうな。

彼女の、いつでも明るく、前を、上を向いている、

もちろん時には立ち止まって、落ち込むこともあります。

 

それでも、どんな状況でも常に幸せを忘れない様が、

この映画のとなり、私たちを温かくしてくれてたんじゃないかな。

 

突然の晴美の死には言葉を失くしました。

戦争って、本当に死と隣り合わせで、

戦争って、本当に怖くて怖くて、

戦争って、本当に何なんだろうって、

そう強く、強く、感じました。

 

今私たちが当たり前にしていることが、感じていることが、

戦争中、戦後の時代を生きている人たちにとっては、

当たり前じゃないんだと、すごく幸せなことなんだと改めて感じられました。

 

名台詞

「自分の選んだ道の果てだから。」

自分の選んだ道なんだから、どんな結果になっても受け入れるべきですね。

 

「強く・優しく・しぶとく」

今の私に足りないものばかりですね。

 

「笑顔の入れ物」

いつでも笑顔で、辛い時でも笑顔で、素敵ですね。

 

「泣いてちゃもったいない、塩分が」

泣いてるんだったら、笑ってたいですよね。

 

傘の意味は?

主人公すずの結婚相手が決まる直前、おばあちゃんとすずに傘についての会話がありましたね。

 

「向こうの家で祝言をあげるじゃろう。その晩に婿さんが「傘を一本持ってきたか」言うてじゃ、ほしたら「はい、新なのを一本持ってきました」言うんやで。ほいでむこうが「さしてもええかいの」言うたら「どうぞ」言う。ええか?」

 

「なんで?」

 

「なんでもじゃ。」

 

「(うちは大人になるらしい)」

 

という会話でしたね。さて、この傘は一体何を意味しているのか。

実はこれ、初夜の営みのお誘いの意味なんです。

 

この傘を使った傘問答は、広島の一部で行われていたとされています。

 

リンの正体は?

すずが迷子になり、地面に絵を描いている時に、声を掛けて道を案内してくれた女性リン。

 

彼女は一体何者なのか?

 

実は彼女、映画では深く描かれていませんでしたが、原作では重要人物になっているのです。

 

原作ではなんと、リンは北條周作の元恋人だったのです。彼らは結婚間近までいっていました。

 

しかし彼らは両親に反対され、別れることになり、周作はすずと結婚することになりました。

 

そして、すずが幼い頃おばあちゃんの家でお昼寝をしている時、座敷童子に会いましたね。

 

その座敷童子が、なんとこのリンだったと言われています。

 

その理由として、すずとリンが出会った時、昔スイカを貰ったことを話しています。

そのことから、リンがあの座敷童子だったことが分かります。